よくあるご質問
対人恐怖症とはどんな病気ですか?
対人恐怖症には、赤面恐怖、視線恐怖、自己臭妄想などの、種類があります。
例えば、赤面恐怖というのは、自分の顔がすぐに赤くなってしまうから、相手から嫌われるのではないか?という恐怖です。
視線恐怖というのは、自分の視線が相手を傷つけたり、相手に不快な思いをさせたりして、やはり、相手から嫌われてしまうのではないか?という恐怖です。
自己臭妄想は、自分からいつも嫌な臭いが出ていて、そのために、相手から嫌われてしまうのではないか?という恐怖です。(本人の強い思い込みがあり、そのため、妄想症という名前がついています。)
このように、これらは共通して、相手から嫌われることへの恐怖症です。 つまり対人恐怖症とは、「嫌われ恐怖症」であると言えます。
では、なぜ、嫌われることをそんなにも、恐怖するのでしょうか?それは、その人が、自分自身の評価を、他人から良く評価されることに、大変重きをおいているからです。言い換えると、自分の評価を、他人からの評価に依存しているということになります。そうなると、その他人からの評価が悪くなることは、その人にとって、ことのほか恐ろしい体験となります。このため、他人からの評価が傷つかないことを願い、それが悪くなることを過度に恐怖している、という状態が生まれます。これが、対人恐怖症の心理的メカニズムです。
この対人恐怖症は日本人に多く、そのため日本人の心のあり方を知る上で、重要なヒントを与えてくれます。つまり、我々日本人は、欧米人に比べて、自分の評価を自分自身でするよりは、他人からの評価に頼る傾向があるということになります。